古典 第百八十段 さぎちょうの由来 さぎちやうは、正月に打ちたる毬杖(ぎちょう)を、真言院より神泉苑へ出して、焼きあぐるなり。「法成就の池にこそ」とはやすは、神泉苑の池をいふなり。 さぎちやう:毬杖を三つ作るところから言う。悪魔払いの儀式。毬杖の他には、扇子・短冊・天皇の書き... 2022.07.13 古典
古典 《秋月の明るさ》 月をよめる 在原元方 あきのよのつきのひかりしあかけれはくらふのやまもこえぬへらなり (195) 秋の夜の月の光し明ければくらぶの山も越えぬべらなり 「秋の夜の月の光が明るいので、暗いくらぶの山を越えられそうな様子だ。」 「の」は連体修飾... 2022.07.12 古典
古典 第百七十九段 道眼上人の批判 入宋(にっそう)の沙門、道眼上人、一切経を持来して、六波羅のあたり、やけ野といふ所に安置して、ことに首楞厳経(しゅりょうごんきょう)を講じて、那蘭陀寺と号す。その聖申されしは、「那蘭陀寺は大門北向きなりと、江師(がうそち)の説とて言ひ伝へた... 2022.07.11 古典