古典

《心理分析》

題しらす 読人しらすおもふにはしのふることそまけにけるいろにはいてしとおもひしものを(503)思ふには忍ぶる事ぞ負けにける色には出でじと思ひしものを「思うには忍ぶことは負けてしまったなあ。顔色には出すまいと思っていたのに。」「(事)ぞ」は、...
古典

《恋の哲学》

題しらす 読人しらすあはれてふことたになくはなにをかはこひのみたれのつかねをにせむ(502)あはれてふ言だに無くは何をかは恋の乱れの束をにせむ「あわれという言葉すら無かったら、何を恋の乱れの結びの紐にしようか。」「だに」は、我慢できる最小限...
古典

《神が認めた恋》

題しらす 読人しらすこひせしとみたらしかはにせしみそきかみはうけすそなりにけらしも(501)恋せじと御手洗川にせし禊ぎ神は受けずぞなりにけらしも「恋すまいと御手洗川でした禊ぎを神は受けずになってしまったらしい。」「(恋せ)じ」は、打消意志の...