古典

《天皇崩御の喪》

諒闇の年池のほとりの花を見てよめる たかむらの朝臣 みつのおもにしつくはなのいろさやかにもきみかみかけのおもほゆるかな (845) 水の面にしづく花の色さやかにも君が御影の思ほゆるかな 「天皇が崩御され喪に服す年、池の辺の花を見て詠んだ 篁...
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《弔問への返歌》

女のおやのおもひにて山てらに侍りけるを、ある人のとふらひつかはせりけれは、返事によめる よみ人しらす あしひきのやまへにいまはすみそめのころものそてのひるときもなし (844) あしひきの山辺に今はすみそめの衣の袖の干る時も無し 「女が親の...
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《恋人を慰める》

おもひに侍りける人をとふらひにまかりてよめる たたみね すみそめのきみかたもとはくもなれやたえすなみたのあめとのみふる (843) 墨染めの君が袂は雲なれや絶えず涙の雨とのみふる 「喪に服しておりました人を弔問にいって詠んだ 忠岑 墨染めの...