古典 第百八十三段 違法を嘆く 人突く牛をば角を切り、人食ふ馬をば耳を切りて、そのしるしとす。しるしをつけずして人をやぶらせぬるは、主の咎なり。人食ふ犬をば養ひ飼ふべからず。これ皆咎あり。律の禁なり。 律:大宝律令(七〇一年)のこと。 「人を突く牛は、角を切り、人に食いつ... 2022.07.20 古典
古典 《人も蟋蟀も》 題しらす よみ人しらす あきはきもいろつきぬれはきりきりすわかねぬことやよるはかなしき (198) 秋萩も色付きぬれば蟋蟀我が寝ぬごとや夜はかなしき 「秋萩も色付いてしまったので、蟋蟀は私が寝られないように夜はかなしいのか。」 「秋萩も」の... 2022.07.19 古典
古典 第百八十二段 鮭は鮭 四条大納言隆親卿、乾鮭(からさけ)といふものを、供御に参らせられたりけるを、「かくあやしき物、参るやうあらじ」と、人の申しけるを聞きて、大納言、「鮭といふ魚、参らぬ事にてあらんにこそあれ、鮭のしらぼし、南条事かあらん、鮎のしらぼしは、参らぬ... 2022.07.18 古典