古典 《秋のものがなしさ》 これさたのみこの家の歌合のうた としゆきの朝臣 あきのよのあくるもしらすなくむしはわかことものやかなしかるらむ (197) 秋の夜の明くるも知らず鳴く虫は我がごと物やかなしかるらむ 「是貞親王の家の歌合の歌 敏行の朝臣 秋の夜が明けるの... 2022.07.16 古典
古典 第百八十一段 童謡についての蘊蓄 「『ふれふれこゆき、たんばのこゆき』といふ事、米舂(よねつ)きふるひたるに似たれば、粉雪(こゆき)といふ。『たまれ粉雪』と言ふべきを、あやまりて、『たんばの』とは言ふなり。『垣や木の股に』と謡ふべし」と、ある物知り申しき。昔より言ひける事に... 2022.07.15 古典
古典 《蟋蟀の鳴き声》 人のもとにまかれりける夜、きりきりすのなきけるをききてよめる 藤原忠房 きりきりすいたくななきそあきのよのなかきおもひはわれそまされる (196) 蟋蟀いたくな鳴きそ秋の夜の長き思ひは我ぞまされる 「人のもとに行った夜、蟋蟀が鳴くのを聞い... 2022.07.14 古典