古典

古典

《切々たる思い》

人のせんさいにきくにむすひつけてうゑけるうた 在原なりひらの朝臣 うゑしうゑはあきなきときやさかさらむはなこそちらめねさへかれめや (268) 植ゑし植ゑば秋無き時や咲かざらむ花こそ散らめ根さへ枯れめや 「人の庭の植え込みに菊に結びつけて植...
古典

《秋の味わい》

秋のうたとてよめる 坂上是則 さほやまのははそのいろはうすけれとあきはふかくもなりにけるかな (267) 佐保山のははその色は薄けれど秋は深くもなりにけるかな 「秋の歌ということで詠んだ  坂上是則 佐保山のははその色は薄いけれど、秋は深く...
古典

《控えめになる望み》

是貞のみこの家の歌合のうた よみ人しらす あききりはけさはなたちそさほやまのははそのもみちよそにてもみむ (266) 秋霧は今朝はな立ちそ佐保山のははその紅葉よそにても見む ははそ:「こなら」の別名。 「是貞の親王の家の歌合の歌 詠み人知ら...