古典

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《恋の逆説》

題しらす よみ人しらす いせのあまのあさなゆふなにかつくてふみるめにひとをあくよしもかな (683) 伊勢の海人の朝な夕な潜くてふみるめに人を飽く由もがな 「題知らず 詠み人知らず 逢瀬であなたに満足する方法があったらなあ。」 「伊勢の海人...
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《恋の継続》

題しらす よみ人しらす いしまゆくみつのしらなみたちかへりかくこそはみめあかすもあるかな (682) 石間行く水の白浪立返りかくこそは見め飽かずもあるかな 「題知らず 詠み人知らず 繰り返しこのように逢おう。それでも、満足できないなあ。」 ...
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《持て余す恋情》

題しらす 伊勢 ゆめにたにみゆとはみえしあさなあさなわかおもかけにはつるみなれは (681) 夢にだに見ゆとは見えじ朝な朝な我が面影に恥づる身なれば 「題知らず 伊勢 夢にさえ逢うとは見せまい。毎朝鏡に映る自分の姿に恥じる身だから。」 「(...