古典 《山中の春》 題しらす よみ人しらす をちこちのたつきもしらぬやまなかにおほつかなくもよふことりかな (29) 遠近のたづきも知らぬ山中におぼつかなくも呼子鳥かな たづき:手段。手掛かり。見当。 おぼつかなく(し):様子がわからないので、気がかりだ。不安... 2021.06.19 古典
古典 第二十三段 宮中讃美 おとろへたる末の世とはいへど、なほ九重の神さびたる有様こそ、世づかずめでたきものなれ、露台・朝餉・何殿・何門などは、いみじとも聞ゆべし、あやしの所にもありぬべき小蔀・小板敷・高遣戸なども、めでたくこそ聞ゆれ、「陣に夜の設せよ」といふこそいみ... 2021.06.18 古典
古典 《春の愁い》 題しらす よみ人しらす ももちとりさへつるはるはものことにあらたまれともわれそふりゆく (28) 百千鳥囀る春は物ごとに改まれども我ぞ旧り行く 百千鳥:数多くの小鳥。いろいろな鳥。 「沢山の、そして、様々な鳥が囀る春。春は、物がいずれもみな... 2021.06.17 古典