古典

藤原高子のめぐみ

二条のきさきのとう宮のみやすんところときこえける時、正月三日おまへにめしておほせことあるあひたに、日はてりながら雪のかしらにふりかかりけるをよませ給ひける                                  文屋やすひて はる...
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第五段 不幸は理想的な生活への入り口

不幸に愁(うれへ)に沈める人の、頭(かしら)おろしなど、ふつつかに思ひとりたるにはあらで、有るかなきかに門さしこめて、待つこともなく明し暮したる、さるかたにあらまほし。 顕基中納言の言ひけん、配所の月、罪なくて見ん事、さも覚えぬべし。 不幸...
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雪の付いた枝

題しらす   よみ人しらす こころさしふかくそめてしをりけれはきえあへぬゆきのはなとみゆらむ (7) こころざし深く染めてし折りければ消え敢へぬ雪の花と見ゆらむ こころざし:注意を集中させること。気を配る心。 そめて:心に染み付けて。 (そ...