古典

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《皮肉に言よせて》

さくらの花のさけりけるを見にまうてきたりける人によみておくりける  みつね わかやとのはなみかてらにくるひとはちりなむのちそこひしかるへき (67) 桜の花の咲けりけるを見に詣で来たりける人に詠みて贈りける 躬恒 我が宿の花見がてらに来る人...
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第五十七段  素人が訳知り顔で語るな

人の語り出でたる歌物語の、歌のわろきこそ本意なけれ、少しその道知らん人は、いみじと思ひては語らじ。すべて、いとも知らぬ道の物語したる、かたはらいたく、聞きにくし。 本意なけれ:不本意だ。甲斐が無い。残念だ。 その道知らん人:「ん」は、未確定...
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《満開の桜を見て》

題しらす  きのありとも さくらいろにころもはふかくそめてきむはなのちりなむのちのかたみに (66) 桜色に衣は深く染めて着む花の散りなむ後の形見に 「桜色に衣は深く染めて着よう花が散ってしまった後の形見として。」 「題しらず」は、歌だけで...