2024-01

古典

《同情を買う》

題しらす 坂上これのり わかこひにくらふのやまのさくらはなまなくちるともかすはまさらし (590) 我が恋にくらぶの山の桜花間無く散るとも数は勝らじ 「題知らず 坂上是則 私の恋に比べればくらぶの山の桜花が絶え間なく散ってもその数は勝るまい...
古典

《ライバルに対抗》

やよひはかりに物のたうひける人のもとに又人まかりつつせうそこすとききてつかはしける つらゆき つゆならぬこころをはなにおきそめてかせふくことにものおもひそつく (589) 弥生ばかりに物宣びける人の元に又人罷りつつ消息すと聞きて遣はしける ...
古典

《吉野の恋人》

やまとに侍りける人につかはしける つらゆき こえぬまはよしののやまのさくらはなひとつてにのみききわたるかな (588) 大和に侍りける人に遣わしける 貫之 越えぬ間は吉野の山の桜花人づてにのみ聞き渡るかな 「大和に居りました人に贈ってやった...