2023-11

古典

《肌のぬくもり》

題しらす 素性法師 あきかせのみにさむけれはつれもなきひとをそたのむくるるよことに (555) 秋風の身に寒ければつれもなき人をぞ頼む暮るる夜ごとに 「秋風が身に寒いので冷たい人を頼りにする。日が暮れる夜ごとに。」 「寒ければ」の「ば」は、...
古典

《眠れぬ夜》

題しらす 小野小町 いとせめてこひしきときはうはたまのよるのころもをかへしてそきる (554) いとせめて恋しき時はむばたまの夜の衣を返してぞ着る 「すごく差し迫って恋しい時は夜の衣を裏返して着る。」 「むばたまの」は、「夜」に掛かる枕詞。...
古典

《強い意志》

題しらす 小野小町 うたたねにこひしきひとをみてしよりゆめてふものはたのみそめてき (553) 転た寝に恋しき人を見てしより夢てふものは頼み初めてき 「転た寝に恋しい人を見てしまってから夢というものは頼りにし始めた。」 「(見)てし」の「て...