2023-10

古典

《涙の水上》

題しらす 読人しらす なみたかはなにみなかみをたつねけむものおもふときのわかみなりけり (511) 涙川何水上を尋ねけむ物思ふ時の我が身なりけり 「涙川はなぜ水上を尋ねたのだろう。それがものを思う時の私の身であったなあ。」 「(訪ね)けむ」...
古典

《技巧で訴える》

題しらす 読人しらす いせのうみのあまのつりなはうちはへてくるしとのみやおもひわたらむ (510) 伊勢の海の海人の釣り縄うち延へてくるしとのみや思ひ渡らむ 「伊勢の海の漁師の釣り縄を長く伸ばすように苦しくとばかり思い続けるのだろうか。」 ...