2023-10

古典

《命以上のもの》

題しらす 読人しらす こひしきにいのちをかふるものならはしにはやすくそあるへかりける (517) 恋しきに命を替ふるものならば死には易くぞあるべかりける 「恋しい状態に命を替えるものなら、死ぬのは容易くあるに違いないなあ。」 「(もの)なら...
古典

《枕の位置》

題しらす 読人しらす よひよひにまくらさためむかたもなしいかにねしよかゆめにみえけむ (516) 宵宵に枕定めむ方も無しいかに寝し夜か夢に見えけむ 「夜ごと枕を定めるところも無い。どのように寝た夜夢に見えたのだろうか。」 「(定め)む」は、...
古典

《特別な思い》

題しらす 読人しらす からころもひもゆふくれになるときはかへすかへすそひとはこひしき (515) 唐衣日も夕暮れになる時は返す返すぞ人は恋しき 「日も夕暮れになる時は返す返すも人は恋しいことだなあ。」 「唐衣」は、「日も夕」と同音の「紐結ふ...