古典 第九十七段 「仁義」「法」の困難さ その物に付きて、その物を費しそこなふ物、数を知らずあり。身に虱あり、家に鼠あり、国に賊あり、小人に財あり、君子に仁義あり、僧に法あり。 「その物に附属して、その物を費やしてダメにする物が数知れないほどある。人の身にシラミがあり、家にネズミが... 2021.12.24 古典
古典 《桜を散らす鶯》 うくひすのなくをよめる そせい こつたへはおのかはかせにちるはなをたれにおほせてここらなくらむ (109) 木伝へば己が羽風に散る花を誰に負せてここら鳴くらむ 「鶯を詠んだ 素性法師 枝伝いするから自分が立てた羽の風で散る花なのに、誰のせ... 2021.12.23 古典
古典 第九十六段 実用的知識の重要性 めなもみといふ草あり。くちばみにさされたる人、かの草を揉みて付けぬれば、則ち癒ゆとなん。見知りておくべし。 めなもみ:薬草。雌生揉。秋に黄色の花を付ける。 くちばみ:マムシ。毒蛇。 「めなもみという草がある。マムシに噛まれた人がこの草を揉ん... 2021.12.22 古典