古典

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《選手交代》

みな月のつこもりの日よめる みつね なつとあきとゆきかふそらのかよひちはかたへすすしきかせやふくらむ (168) 夏と秋と行き交ふ空の通ひ路は片へ涼しき風や吹くらむ 「六月の月末の日、詠んだ 躬恒 「行く夏と来る秋とがすれ違う空の通路は、今...
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第百五十五段   四季と死期

世に従はん人は、先づ機嫌を知るべし。ついで悪しき事は、人の耳にもさかひ、心にもたがひて、その事ならず。さやうの折節を心得べきなり。但し、病をうけ、子うみ、死ぬる事のみ、機嫌をはからず、ついで悪しとてやむことなし。生住異滅の移りかはる、実の大...
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《お断りの歌》

となりよりとこなつの花をこひにおこせたりけれは、をしみてこのうたをよみてつかはしける  みつね (167) ちりをたにすゑしとそおもふさきしよりいもとわかぬるとこなつのはな 塵をだに据えじとぞ思ふ咲きしより妹と我が寝る常夏の花 「隣から常夏...