2024-01

古典

《恋の得体の知れなさい》

題しらす みつね わかこひはゆくへもしらすはてもなしあふをかきりとおもふはかりそ (611) 我が恋は行方も知らず果ても無し逢ふを限りと思ふばかりぞ 「題知らず 躬恒 私の恋は行方もわからず、果てもない。逢うのを際限と思うばかりだ。」 「(...
古典

《梓弓のイメージ》

題しらす はるみちのつらき あつさゆみひけはもとすゑわかかたによるこそまされこひのこころは (610) 梓弓引けば本末我が方によるこそ勝れ恋の心は 「題知らず 春道列樹 梓弓を引くと弓の元と末が我が方に寄るが、夜こそ勝る、私の恋は。」 「梓...
古典

《恋心の増幅》

題しらす たたみね いのちにもまさりてをしくあるものはみはてぬゆめのさむるなりけり (609) 命にも勝りて惜しくあるものは見果てぬ夢の覚むるなりけり 「題知らず 忠岑 命にも勝って惜しくあるものは見果てぬ夢の覚めることであったなあ。」 「...