2023-12

古典

《郭公の意味付け》

題しらす としゆきの朝臣 わかことくものやかなしきほとときすときそともなくよたたなくらむ (578) 我がごとくものや悲しき郭公時ぞともなく夜ただなくらむ 「題知らず 敏行の朝臣 私のようにもの悲しいのか。郭公はいつも夜通し鳴いているのだろ...
古典

《嘘と真実》

題しらす 大江千里 ねになきてひちにしかともはるさめにぬれにしそてととははこたへむ (577) 音に泣きて漬ちにしかども春雨に濡れにし袖と問はば答えむ 「題知らず 大江千里 声を立てて泣いて濡れてしまったけれど、春雨に濡れてしまったと聞かれ...
古典

《恋の一場面》

題しらす 藤原たたふさ いつはりのなみたなりせはからころもしのひにそてはしほらさらまし (576) 偽りの涙なりせば唐衣忍びに袖は絞らざらまし 「題知らず 藤原忠房 偽りの涙であったら、人目を避けて袖は絞らないだろう。」 「(涙)なりせば」...