古典 《稲の葉擦れの音》 題しらす みつね ひとりしてものをおもへはあきのよのいなはのそよといふひとのなき (584) 一人して物を思へば秋の夜の稲葉のそよと言ふ人の無き 「題知らず 躬恒 一人で物を思うと秋の夜の稲葉のようにそれよと言う人がいないことだ。」 「(思... 2023.12.27 古典
古典 《意外性》 題しらす つらゆき あきののにみたれてさけるはなのいろのちくさにものをおもふころかな (583) 秋の野に乱れて咲ける花の色の千種に物を思ふ頃かな 「題知らず 貫之 秋の野に乱れて咲いている花の色のようにいろいろ物を思う頃だなあ。」 「秋の... 2023.12.26 古典
古典 《号泣》 これさたのみこの家の歌合のうた よみ人しらす あきなれはやまとよむまてなくしかにわれおとらめやひとりぬるよは (582) 秋なれば山響むまで鳴く鹿に我劣らめや一人寝る夜は 「是貞の親王の歌合の歌 詠み人知らず 秋なので、山が鳴り響くまで鳴く... 2023.12.25 古典