古典 《人に知られぬ涙》 題しらす 清原ふかやふ むしのことこゑにたててはなかねともなみたのみこそしたになかるれ (581) 虫のごと声に立ててはなかねども涙のみこそ下に流るれ 「題知らず 清原深養父 虫のように声を立てては泣かないけれど、涙ばかりが人知れず流れるの... 2023.12.23 古典
古典 《「そら」の用い方》 題しらす 凡河内みつね あききりのはるるときなきこころにはたちゐのそらもおもほえなくに (580) 秋霧の晴るる時無き心には立ち居のそらも思ほえなくに 「題知らず 凡河内躬恒 秋霧のように晴れる時が無い心には立ち居の気持ちも思えないことよ。... 2023.12.22 古典
古典 《古歌の改作》 題しらす つらゆき さつきやまこすゑをたかみほとときすなくねそらなるこひもするかな (579) 皐月山梢を高み郭公鳴く音そらなる恋もするかな 「題知らず 貫之 皐月の山の梢が高いので、郭公が鳴く声がする空ではないが、落ち着かない恋もすること... 2023.12.21 古典