2023-05

古典

《神の視点》

みちのくにへまかりける人によみてつかはしける つらゆき しらくものやへにかさなるをちにてもおもはむひとにこころへたつな (380) 白雲の八重に重なる彼方にても思はむ人に心隔つな 「奥州へ下る人に詠んで送った 貫之 白雲が八重に重なる彼方で...
古典

《心の等身大の表現》

とものあつまへまかりける時によめる よしみねのひてをか しらくものこなたかなたにたちわかれこころをぬさとくたくたひかな (379) 白雲の此方彼方に立ち別れ心を幣とくだく旅かな 「友が東国へ下る時に詠んだ  良岑秀崇 白雲があちらとこちらに...
古典

《言葉の贈り物》

あひしりて侍りける人のあつまの方へまかりけるをおくるとてよめる ふかやふ くもゐにもかよふこころのおくれねはわかるとひとにみゆはかりなり (378) 雲ゐにも通ふ心のおくれねば別ると人に見ゆばかりなり 「親しくしていました人が東国の方へ下る...