2023-03

古典

《春を待つ心》

雪の木にふりかかれりけるをよめる つらゆき ふゆこもりおもひかけぬをこのまよりはなとみるまてゆきそふりける (331) 冬籠もり思ひかけぬを木の間より花と見るまで雪ぞ降りける 「雪が木に降りかかっているのを詠んだ 貫之 木は冬籠もりの時で、...
古典

《春への思い》

ゆきのふりけるをよみける きよはらのふかやふ ふゆなからそらよりはなのちりくるはくものあなたははるにやあるらむ (330) 冬ながら空より花の散りくるは雲のあなたは春にやあるらむ 「雪が降ったのを詠んだ  清原深養父 冬であるのに空から花が...
古典

《雪の働き》

雪のふれるを見てよめる 凡河内みつね ゆきふりてひともかよはぬみちなれやあとはかもなくおもひきゆらむ (329) 雪降りて人も通はぬ道なれやあとはかもなく思ひ消ゆらむ 「雪が降っているのを見て詠んだ  凡河内躬恒 雪が降って人も通わない道な...