2022-12

古典

《優雅な遊び》

おなし御時せられけるきくあはせに、すはまをつくりて菊の花うゑたりけるにくはへたりけるうた、ふきあけのはまのかたにきくうゑたりけるによめる すかはらの朝臣 あきかせのふきあけにたてるしらきくははなかあらぬかなみのよするか (272) 同じ御時...
古典

《思いの落差》

寛平御時きさいの宮の歌合のうた 大江千里 うゑしときはなまちとほにありしきくうつろふあきにあはむとやみし (271) 植ゑし時花待ち遠にありし菊移ろふ秋に逢はむとや見し 「宇多天皇の御代、后の宮の歌合の歌  大江千里 植えた時花が咲くのを待...
古典

《菊に託す思い》

これさたのみこの家の歌合のうた きのとものり つゆなからをりてかささむきくのはなおいせぬあきのひさしかるへく (270) 露ながら折りて挿頭さむ菊の花老いせぬ秋の久しかるべく 「是貞の親王の家の歌合の歌  紀友則 露が付いたまま折って冠に挿...