2022-10

古典

《秋霧に隠れる女郎花》

朱雀院のをみなへしあはせによみてたてまつりける たたみね ひとのみることやくるしきをみなへしあききりにのみたちかくるらむ (235) 人の見る事や苦しき女郎花秋霧にのみ立ち隠るらむ 「朱雀院の女郎花合わせに詠んで、献上した  忠岑 人が見る...
古典

第二百二十一段  放免の付物

建治・弘安の比は、祭の日の放免の付物に、異様なる紺の布四五反にて馬をつくりて、尾髪にはとうしみをして、蜘蛛のい描きたる水干につけて、歌の心など言ひわたりしこと、常に見及び侍りしなども、興ありてしたる心地にてこそ侍りしか」と、老いたる道志ども...
古典

《女郎花の香》

朱雀院のをみなへしあはせによみてたてまつりける みつね をみなへしふきすきてくるあきかせはめにはみえねとかこそしるけれ (234) 女郎花吹き過ぎてくる秋風は目には見えねど香こそ著けれ 「女郎花を吹き過ぎて来る秋風は目に見えないけれど、香り...