古典 《移ろいやすい桜より・・・》 さくらの花のさかりに、ひさしくとはさりける人のきたりける時によみける よみ人しらす あたなりとなにこそたてれさくらはなとしにまれなるひともまちけり (62) 徒なりと名にこそ立てれ桜花年に希なる人も待ちけり あだ:移ろいやすく頼りにならな... 2021.09.04 古典
古典 第五十二段 単独行動の落とし穴 仁和寺にある法師、年よるまで、石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、ある時思ひ立ちて、ただひとりかちより詣でけり。極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人にあひて、「年比思ひつること、果し侍りぬ。聞きしにも過ぎ... 2021.09.03 古典
古典 《特別な年の特別な思い》 やよひにうるふ月ありける年よみける 伊勢 さくらはなはるくははれるとしたにもひとのこころにあかれやはせぬ (61) 桜花春加はれる年だにも人の心に飽かれやはせぬ うるう月:暦の関係で、ある月が終わった後に続いてもう一度繰り返す同じ月のこと... 2021.09.02 古典