古典 《特別な年の特別な思い》 やよひにうるふ月ありける年よみける 伊勢 さくらはなはるくははれるとしたにもひとのこころにあかれやはせぬ (61) 桜花春加はれる年だにも人の心に飽かれやはせぬ うるう月:暦の関係で、ある月が終わった後に続いてもう一度繰り返す同じ月のこと... 2021.09.02 古典
古典 第五十一段 専門家の尊さ 亀山殿の御池に、大井川の水をまかせられんとて、大井の土民におほせて、水車をつくらせられけり。多くのあしを給ひて、数日に営み出だしてかけたりけるに、大方めぐらざりければ、とかくなほしけれども、終にまはらで、いたづらに立てりけり。さて、宇治の里... 2021.09.01 古典
古典 《雪に見紛う桜花》 寛平御時きさいの宮の歌合のうた とものり みよしののやまへにさけるさくらはなゆきかとのみそあやまたれける (60) み吉野の山辺に咲ける桜花雪かとのみぞ過たれける みよしの:奈良県吉野地方。「み」は美称。 過たれける:「れ」は自発の助動詞... 2021.08.31 古典