古典

《さらなる答え》

題しらす よみ人しらす あきのつゆいろいろことにおけはこそやまのこのはのちくさなるらめ (259) 秋の露色々異に置けばこそ山の木の葉は千種なるらめ 「秋の露が様々に違った色を置くからこそ、それに染められて山の木の葉は様々な色になっているの...
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第二百三十九段  十三夜を愛でる訳

八月十五日、九月十三日は、婁宿(ろうしゅく)なり。この宿、晴明なる故に、月を翫ぶに良夜とす。 婁宿:陰陽道での星の位置の分類。すなわち、宿は星座である。東西南北にそれぞれ七つの宿を置き、全部で二十八宿ある。婁宿は、その西方七宿の一つ。月は、...
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《血の涙》

これさたのみこの家の歌合によめる 壬生忠岑 あきのよのつゆをはつゆとおきなからかりのなみたやのへをそむらむ (258) 秋の夜の露をば露と置きながら雁の涙や野辺染むらむ 「是貞の親王の家の歌合で詠んだ  壬生忠岑 秋の夜の露は露として置いて...