古典

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《七夕の終わり》

なぬかの夜のあかつきによめる 源むねゆきの朝臣 いまはとてわかるるときはあまのかはわたらぬさきにそてそひちぬる (182) 今はとて別かるる時は天の河渡らぬ先に袖ぞ漬ちぬる 「七日の夜の暁に詠んだ  源宗于の朝臣 今はこれまでと別れる時は、...
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第百六十九段  「何々式」の起源

「何事の式といふ事は、後嵯峨の御代までは言はざりけるを、近きほどよりいふ詞なり」と人の申し侍りしに、建礼門院の右京大夫、後鳥羽院の御位の後、又内裏住みしたる事をいふに、「世のしきもかはりたる事はなきにも」と書きたり。 後嵯峨の御代:仁治三年...
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《女性の七夕》

題しらす そせい こよひこむひとにはあはしたなはたのひさしきほとにまちもこそすれ (181) 今宵来む人には逢はじ七夕の久しき程に待ちもこそすれ 「今夜来る人には逢うまい。織女のように長い間待つことになるといけないから。」 「来む人」の「む...