山川 信一

古典

4月29日の天声人語

「わが国の男女は恋愛することが、下手なのである」。菊池寛は昭和初期、『恋愛と結婚の書』を著した。その半世紀前、福沢諭吉は『男女交際論』で、日本の近代化には男女の自由交際が必要だと説いている。・・・「恋人がほしいですか」。内閣府が数年前、20...
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第二段 ~恋は誠実であれ~

昔、男ありけり。奈良の京は離れ、この京は人の家まだ定まらざりける時に、西の京に女ありけり。その女、世人にはまされりけり。その人、かたちよりは心なむまさりたりける。ひとりのみもあらざりけらし。それをかのまめ男、うち物語らひて、かへり来て、いか...
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現代人は何を手掛かりにする?

男女とも年ごろになれば、異性に関心を持つ。それを利用して金儲けをする輩はいくらでもいる。しかし、そんなのは、本当の結びつきじゃない。男女という脳の構造が異なる生き物が結びつくには何か手掛かりがいる。平安時代の貴族にはそれがあった。和歌の贈答...