2024-03

古典

《恋の継続》

返し たちはなのきよ木なきこふるなみたにそてのそほちなはぬきかへかてらよるこそはきめ (655)泣き恋ふる涙に袖の濡ちなば脱ぎ替へがてら夜こそは着め「返し 橘清樹泣き恋うる涙で袖がびしょびしょになったら、脱ぎ替えがてらに夜は着るだろうが・・...
古典

《男心を動かす》

たちはなのきよきかしのひにあひしれりける女のもとよりおこせたりける読人不知 よみ人しらすおもふとちひとりひとりかこひしなはたれによそへてふちころもきむ (654)思ふどちひとりひとりが恋ひ死なば誰によそへて藤衣着む「橘清樹が忍んで逢っていた...
古典

《恋のジレンマ》

題しらす をののはるかせはなすすきほにいててこひはなををしみしたゆふひものむすほほれつつ (653)花芒穂に出でて恋ひば名を惜しみ下結ふ紐の結ぼほれつつ「題知らず 小野春風表に表して恋するなら立つ評判が落ちるのが惜しくて、気がふさいでいるこ...