2024-02

古典

《絡み方》

かの女にかはりて返しによめる なりひらの朝臣 あさみこそそてはひつらめなみたかはみさへなかるときかはたのまむ (618) 浅みこそ袖は漬つらめ涙河身さへ流ると聞かば頼まむ 「あの女に代わって返歌を読んだ 業平の朝臣 浅いから袖は濡れているの...
古典

《口説くための歌》

なりひらの朝臣の家に侍りける女のもとによみてつかはしける としゆきの朝臣 つれつれのなかめにまさるなみたかはそてのみぬれてあふよしもなし (617) 業平の朝臣の家に侍りける女の元に詠みて遣はしける 敏行の朝臣 徒然のながめに勝る涙河袖のみ...
古典

《満たされない恋》 古今集 巻十三:恋三

やよひのついたちよりしのひに人にものらいひてのちに、雨のそほふりけるによみてつかはしける 在原業平朝臣 おきもせすねもせてよるをあかしてははるのものとてなかめくらしつ (616) 弥生の一日より忍びに人に物ら言ひて後に、雨のそぼ降りけるに詠...