2023-11

古典

《恋という火》

寛平御時きさいの宮の歌合のうた 紀とものり よひのまもはかなくみゆるなつむしにまよひまされるこひもするかな (561) 宵の間も儚く見ゆる夏虫に迷ひ勝れる恋もするかな 「寛平御時の后の宮の歌合の歌 紀友則 宵の間も儚く見える夏虫に迷いは負け...
古典

《見えない恋心》

寛平御時きさいの宮の歌合のうた をののよしき わかこひはみやまかくれのくさなれやしけさまされとしるひとのなき (560) 我が恋は深山隠れの草なれや繁さ勝れど知る人の無き 「寛平御時の后の宮の歌合の歌 小野美材 我が恋は奥山の山陰の草なのか...
古典

《夢でも逢えず》

寛平御時きさいの宮の歌合のうた 藤原としゆきの朝臣 すみのえのきしによるなみよるさへやゆめのかよひちひとめよくらむ (559) 住の江の岸に寄る浪夜さへや夢の通ひ路人目避くらむ 「住の江の岸に寄る浪ではないが、どうして夜まで夢の通い路で人目...