2023-09

古典

《効果的なたとえ》

題しらす 読人しらす あしひきのやましたみつのこかくれてたきつこころをせきそかねつる (491) あしひきの山下水の木隠れて滾つ心を堰きぞかねつる 「山の下水が木に隠れて激しく流れるような心を止めかねている。」 「あしひきの」は、「山」の枕...
古典

《変わらない恋心》

題しらす 読人しらす ゆふつく夜さすやをかへの松のはのいつともわかぬこひもするかな 夕月夜さすや岡辺の松の葉のいつとも分かぬ恋もするかな (490) 「夕月がさす岡辺の松の葉のようにいつという区別もない恋をすることだなあ。」 「さすや」の「...
古典

《不変のイメージ》

題しらす 読人しらす するかなるたこのうらなみたたぬひはあれともきみをこひぬひはなし (489) 駿河なる田子の浦浪立たぬ日はあれども君を恋ひぬ日は無し 「駿河にある田子の浦に波が立たない日はあるけれども君を恋しく思わない日は無い。」 「(...