2023-01

古典

《美へのためらい》

題しらす よみ人しらす/この歌は、ある人、ならのみかとの御歌なりとなむ申す たつたかはもみちみたれてなかるめりわたらはにしきなかやたえなむ (283) 竜田川紅葉乱れて流るめり渡らば錦中や絶えなむ 「竜田川は紅葉が乱れて流れているようだ。渡...
古典

《岩垣の紅葉》

みやつかへひさしうつかうまつらて山さとにこもり侍りけるによめる   藤原關雄 おくやまのいはかきもみちちりぬへしてるひのひかりみるときなくて (282) 奥山の岩垣紅葉散りぬべし照る日の光見る時なくて 「宮仕えを長い間し申し上げないで山里に...
古典

《月影の柞》

題しらす よみ人しらす さほやまのははそのもみちちりぬへみよるさへみよとてらすつきかけ (281) 佐保山の柞の紅葉散りぬべみ夜さへ見よと照らす月影 「佐保山の柞の紅葉が散ってしまいそうなので、昼だけでなく夜までも見ろと照らす月影。」 「散...