2022-08

古典

第百九十九段  音律の違い

横川の行宣法印が申し侍りしは、『中国は呂の国なり。律の音なし。和国は単律の国にて、呂の音なし』と申しき。 横川:比叡山三塔の一つ。 「横川の行宣法印が言いましたことには、『唐土は呂旋の国である。律の旋律は無い。日本は律旋の国で、呂旋は無い。...
古典

第百九十八段  関心の幅

揚名介(ようめいのすけ)にかぎらず、揚名目(ようめいのさかん)といふものもあり。政事要略にあり。 揚名介:『源氏物語』夕顔の巻に「揚名介なる人の家になむありける」とあり、古来その意味について種々論じられてきた。 政事要略:平安時代の法制書。...
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第百九十七段  定額の意味

諸寺の僧のみにもあらず、定額の女孺といふ事、延喜式に見えたり。すべて、数さだまりたる公人の通号にこそ。 定額:一定の人数のこと。 女孺:内侍の司に属し、清掃や点灯などの雑務を担当する下級の女官。 延喜式:九二七年に成った法令内規の書。 「諸...