古典 第百十三段 老年の心得 四十にもあまりぬる人の、色めきたる方、おのづから忍びてあらんは、いかがはせん。言にうち出でて、男・女の事、人のうへをも言ひたはぶるるこそ、似げなく、見苦しけれ、大かた聞きにくく見苦しき事、老人の若き人にまじはりて、興あらんと物言ひゐたる。数... 2022.01.31 古典
古典 《季節は移ろう》 題しらす よみ人しらす(一説、たちはなのきよとも) かはつなくゐてのやまふきちりにけりはなのさかりにあはましものを (125) 蛙鳴くゐでの山吹散りにけり花の盛りに会はましものを ゐで:堰。川をせき止めてあるところ。また、井手という地名。(... 2022.01.29 古典
古典 第百十二段 諸縁を絶て 明日は遠き国へ赴くべしと聞かん人に、心閑になすべからんわざをば、人、言ひかけてんや。俄かの大事をも営み、切になげく事もある人は、他の事を聞き入れず、人の愁へ・喜びをも問わず。問はずとて、などやと恨むる人もなし。されば、年もやうやうたけ、病に... 2022.01.28 古典