2021-11

古典

第七十九段   専門家は控えめに

何事も入りたたぬさましたるぞよき。よき人は、知りたる事とて、さのみ知り顔にやは言ふ。片田舎よりさし出でたる人こそ、万の道に心得たるよしのさしいらへはすれ、されば、世にははづかしきかたもあれど、自らもいみじと思へる気色、かたくななり。よくわき...
古典

《和歌の体裁と真実》

はるのうたとてよめる  よしみねのむねさた はなのいろはかすみにこめてみせすともかをたにぬすめはるのやまかせ (91) 花の色はかすみにこめて見せずとも香をだに盗め春の山風 「春の歌と言って詠んだ 良岑宗貞 花の色は霞に閉じ込めて見せないに...
古典

第七十八段  日常ありがちな態度

今様の事どものめづらしきを言ひひろめ、もてなすこそ又うけられね、世にことふりたるまで知らぬ人は、心にくし。いまさらの人などのある時、ここもとに言ひつけたることぐさ、ものの名など、心得たるどち、片端言ひかはし、目見合はせ、笑ひなどして、心知ら...