古典

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わびしい元日

元日、なほおなじとまりなり。白散をあるものよのまとてふなやかたにさしはさめりければ、かぜにふきならさせてうみにいれてえのまずなりぬ。いもしあらめもはがためもなし。かやうのものもなきくになり。もとめもおかず。ただおしあゆのくちをのみぞすふ。こ...
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「元日」の押鮎

元日、なほおなじとまりなり。白散をあるものよのまとてふなやかたにさしはさめりければ、かぜにふきならさせてうみにいれてえのまずなりぬ。いもしあらめもはがためもなし。かやうのものもなきくになり。もとめもおかず。ただおしあゆのくちをのみぞすふ。こ...
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この日記の性格

廿九日、・・・。 元日、・・・。 『土佐日記』は、フィクションであることが随所でわかるように書かれている。しかし、そのことを伝えながらも、反面真実味を加えることも忘れてはいない。それがこの日のことを何も書かなかった理由である。この日は、誰も...