古典

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《血の涙》

これさたのみこの家の歌合によめる 壬生忠岑 あきのよのつゆをはつゆとおきなからかりのなみたやのへをそむらむ (258) 秋の夜の露をば露と置きながら雁の涙や野辺染むらむ 「是貞の親王の家の歌合で詠んだ  壬生忠岑 秋の夜の露は露として置いて...
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第二百三十八段  兼好の自慢話 その七 ~ハニートラップ?~

一、二月十五日、月あかき夜、うちふけて、千本の寺に詣でて、後より入りて、ひとり顔深くかくして聴聞し侍りしに、優なる女の、姿・匂ひ人よりことなるが、わけ入りて膝に居かかれば、匂ひなども移るばかりなれば、便あしと思ひて、すりのきたるに、なほ居寄...
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《自然の驚異への感動》

これさたのみこの家の歌合によめる としゆきの朝臣 しらつゆのいろはひとつをいかにしてあきのこのはをちちにそむらむ (257) 白露の色は一つをいかにして秋の木の葉を千々に染むらむ 「是貞の親王の家の歌合で詠んだ  敏行の朝臣 白露の色は一つ...