古典

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第十八段 ~生兵法は・・・~

昔、なま心ある女ありけり。男近うありけり。女、歌よむ人なりければ、こころみむとて、菊の花のうつろへるを折りて、男のもとへやる。 くれなゐににほふはいづら白雪の枝もとををに降るかとも見ゆ 男、しらずよみによみける。 くれなゐににほふが上の白菊...
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コーヒーブレイク ~読者の皆様へ~

更新が毎日だと読むのが大変そうなので、日曜日はお休みにします。 そこで、この授業の目的を確認しておきます。目的は二つあります。順番は無いので、どちらも1です。1,『伊勢物語』を恋の教科書として読む。1,『伊勢物語』を日本語表現の教科書として...
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第十七段 ~恋の息抜き~

年ごろおとづれざりける人の、桜のさかりに見に来たりければ、あるじ、あだなりと名にこそ立てれ桜花年にまれなる人も待ちけり返し、 今日来ずは明日は雪とぞふりなまし消えずはありとも花と見ましや  〈昔〉も〈男〉も出てこない。なぜか。なるほど、「人...