山川 信一

古典

《別れの受け入れ》

題しらす/この歌、ある人のいはく、なかとみのあつま人かうたなり 読人不知 よみ人しらす(一説、なかとみのあつま人)) たえすゆくあすかのかはのよとみなは心あるとや人のおもはむ (720) 絶えず行く明日香の川の澱みなば心あるとや人の思はむ ...
古典

《恋と四季》

題しらす よみ人しらす わすれなむわれをうらむなほとときすひとのあきにはあはむともせす (719) 忘れなむ我を恨むな郭公人のあきには逢はむともせず 「題知らず 詠み人知らず 忘れてしまおう。私を恨むな。郭公は人のあき(秋・飽き)に会おうと...
古典

《未練》

題しらす よみ人しらす わすれなむとおもふこころのつくからにありしよりけにまつそこひしき (718) 忘れなむと思ふ心のつくからに有りしより異にまづぞ恋しき 「題知らず 詠み人知らず 忘れてしまおうと思う心が付くやいなや、以前よりいっそうま...