山川 信一

古典

《相手の心変わり》

題しらす よみ人しらす ちちのいろにうつろふらめとしらなくにこころしあきのもみちならねは (726) 千々の色に移ろふらめと知らなくに心し秋の紅葉ならねは 「題知らず 詠み人知らず 様々な色に変わっているだろうけれど、わからないことだなあ。...
古典

《終わらない恋》

題しらす よみ人しらす おもふよりいかにせよとかあきかせになひくあさちのいろことになる (725) 思ふよりいかにせよとか秋風に靡く浅茅の色異になる 「題知らず 詠み人知らず 思うよりどうしろと秋風に靡く浅茅の色が変わるのか。」 「(思ふ)...
古典

《未練がましさ》

題しらす 融(河原左大臣) みちのくのしのふもちすりたれゆゑにみたれむとおもふわれならなくに (724) 陸奥の信夫綟摺り誰故に乱れむと思ふ我ならなくに 「題知らず 源融(河原左大臣) 東北の信夫綟摺りのように他の誰かによって乱れると思う私...