2023-07

古典

《秋の深まり》

やまかきのき  よみ人しらす あきはきぬいまやまかきのきりきりすよなよななかむかせのさむさに (432) 秋は来ぬ今や籬のきりきりす夜な夜な鳴かむ風の寒さに 「秋は来た。すぐに垣根の蟋蟀が毎夜鳴くだろうか。風の寒さに。」 「(来)ぬ」は、完...
古典

《吉野の滝》

をかたまのき  とものり みよしののよしののたきにうかひいつるあわをかたまのきゆとみつらむ (431) み吉野にある吉野の滝に浮かび出づる泡をか玉の消ゆと見つらむ 「吉野の里の滝に浮かび生じる泡を真珠が消えるものと見てしまっているのだろうか...