古典 第百三十一段 身の程を知れ 貧しき者は財をもて礼とし、老いたる者は力をもて礼とす。おのれが分を知りて、及ばざる時は速やかにやむを智といふべし。 許さざらんは、人の誤りなり。分を知らずして強ひて励むは、おのれが誤りなり。貧しくして分を知らざれば盗み、力衰へて分を知らざれ... 2022.03.14 古典
古典 《まだ見ぬ恋》 郭公のはしめてなきけるをききてよめる そせいほとときすはつこゑきけはあちきなくぬしさたまらぬこひせらるはた (143)郭公初声聞けばあぢきなく主定まらぬ恋せらるはた「郭公が初めて鳴いたのを聞いて詠んだ 素性郭公よ、お前の初声を聞くと、甲... 2022.03.12 古典
古典 第百三十段 競争心の克服 物に争はず、おのれをまげて人に従がひ、我が身を後にして、人を先にするにはしかず。万の遊びにも、勝負を好む人は、勝ちて興あらんためなり。おのれが芸の勝りたる事をよろこぶ。されば負けて興なく覚ゆべき事、又知られたり。我負けて、人をよろこばしめん... 2022.03.11 古典