古典 《想像の桜》 寛平御時きさいの宮の歌合のうた つらゆき ふくかせとたにのみつとしなかりせはみやまかくれのはなをみましや (118) 吹く風と谷の水とし無かりせば深山隠れの花を見ましや 「もし吹く風と谷川の水が無かったら、山奥に隠れて人目につかない桜を見... 2022.01.13 古典
古典 第百五段 逢瀬を覗き見る 北の屋かげに消え残りたる雪の、いたう凍りたるに、さし寄せたる車の轅も、霜いたくきらめきて、有明の月さやかなれども、隈なくはあらぬに、人離れなる御堂の廊に、なみなみにはあらずと見ゆる男、女となげしに尻かけて、物語するさまこそ、何事にかあらん、... 2022.01.12 古典
古典 《桜に包まれて》 山てらにまうてたりけるによめる つらゆき やとりしてはるのやまへにねたるよはゆめのうちにもはなそちりける (117) 宿りして春の山辺に寝たる夜は夢の内にも花ぞ散りける 「山寺にお参りしていた時に詠んだ 貫之 旅先で泊まって、春の山寺に寝... 2022.01.11 古典