2020-12

古典

船君の歌

二月一日、あしたのまあめふる。むまときばかりにやみぬれば、いづみのなだといふところよりいでゝこぎゆく。うみのうへきのうのごとくにかぜなみみえず。くろさきのまつばらをへてゆく。ところのなはくろく、まつのいろはあをく、いそのなみはゆきのごとくに...
古典

神仏の恵み

三十日、あめかぜふかず。かいぞくはよるありきせざなりとききて、よなかばかりにふねをいだしてあはのみとをわたる。よなかなればにしひんがしもみえず、をとこをんなからくかみほとけをいのりてこのみとをわたりぬ。とらうのときばかりに、ぬしまといふとこ...
古典

和泉の国に来ぬ

三十日、あめかぜふかず。かいぞくはよるありきせざなりとききて、よなかばかりにふねをいだしてあはのみとをわたる。よなかなればにしひんがしもみえず、をとこをんなからくかみほとけをいのりてこのみとをわたりぬ。とらうのときばかりに、ぬしまといふとこ...