古典

心が伴わない贈り物

廿八日、うらどよりこぎいでゝおほみなとをおふ。このあひだにはやくのかみのこやまぐちのちみね、さけよきものどももてきてふねにいれたり。ゆくゆくのみくふ。 ようやく舟が動き出した。門出からもう一週間も経っているのにほとんど進んでいない。この間に...
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酒良き物

廿八日、うらどよりこぎいでゝおほみなとをおふ。このあひだにはやくのかみのこやまぐちのちみね、さけよきものどももてきてふねにいれたり。ゆくゆくのみくふ。 廿八日、浦戸より漕ぎ出でゝ大湊を追ふ。この間に早くの守の子山口千岑、酒良き物ども持て来て...
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『土佐日記』の作者

といふあひだにかぢとりものゝあはれもしらでおのれしさけをくらひつれば、はやくいなむとてしほみちぬ、かぜもふきぬべしとさわげばふねにのりなむとす。このをりにあるひとびとをりふしにつけて、からうたどもときににつかはしきいふ。またあるひとにしくに...