古典

嬉しきこと限りなし

十日、さはることありてのぼらず。 十一日、あめいさゝかふりてやみぬ。かくてさしのぼるにひむがしのかたにやまのよこをれるをみてひとにとへば「やはたのみや」といふ。これをききてよろこびてひとびとをがみたてまつる。やまざきのはしみゆ。うれしきこと...
古典

思ふこと堪へぬ時の業

かくのぼるひとびとのなかに京よりくだりしときに、みなびと子どもなかりき。いたれりしくににてぞ子うめるものどもありあへる。ひとみなふねのとまるところにこをいだきつゝおりのりす。これをみてむかしのこのははかなしきにたへずして、 「なかりしもあり...
古典

昔の子の母

かくのぼるひとびとのなかに京よりくだりしときに、みなびと子どもなかりき。いたれりしくににてぞ子うめるものどもありあへる。ひとみなふねのとまるところにこをいだきつゝおりのりす。これをみてむかしのこのははかなしきにたへずして、 「なかりしもあり...