古典

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第四十二段 ~モテる女~

昔、男、色好みとしるしる、女をあひいへりけり。されど、にくく、はた、あらざりけり。しばしばいきけれど、なほいとうしろめたく、さりとて、いかで、はた、えあるまじかりけり。なほはた、えあらざりける仲なりければ、二日三日ばかりさはることありて、え...
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第四十一段 ~妻の姉妹~

昔、女はらから二人ありけり。一人はいやしき男のまづしき、一人はあてなる男もたりけり。いやしき男もたる、十二月のつごもりに、うへのきぬを洗ひて、手づから張りけり。心ざしはいたしけれど、さるいやしきわざも習はざりければ、うへのきぬの肩を張り破り...
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第四十段 ~若者と大人~

昔、若き男、けしうはあらぬ女を思ひけり。さかしらする親ありて、思ひもぞつくとて、この女をほかへ追ひやらむとす。さこそいへ、まだ追ひやらず。人の子なれば、まだ心いきほひなかりければ、とどむるいきほひなし。女もいやしければ、すまふ力なし。さる間...