古典 きらびやかに光り輝く わたしのちょうは、明るいランプの光を受けて、箱の中から、きらびやかに光り輝いた。わたしたちは、その上に体をかがめて、美しい形や、濃い見事な色を眺め、ちょうの名を言った。 「これは、ワモンキシタバで、ラテン語名はフルネミア。ここらではごく珍し... 2019.12.12 古典
古典 青い夜の色 彼が見せてほしいと言ったので、わたしは、収集の入っている軽い厚紙の箱を取りに行った。最初の箱を開けてみて、もうすっかり暗くなっているのに気づき、わたしは、ランプを取ってマッチをすった。すると、たちまち外の景色はやみに沈んでしまい、窓全体が不... 2019.12.11 古典
古典 はじまり 『少年の日の思い出』 ヘルマン・ヘッセ 高橋健二役 客は、夕方の散歩から帰って、わたしの書斎でわたしのそばに腰かけていた。昼間の明るさは消えうせようとしていた。窓の外には、色あせた湖が、丘の多い岸に鋭く縁取られ... 2019.12.10 古典